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にゅん。のにゅん。によるなにか。→衣谷の衣谷による何か。 小説の事とか、いつものこととか、コーヒーの事とか、うつ展開なこととか。
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文章を書いている身らしく、文章で表現することにする。
――

 あたいは幼いころはかなりでしゃばる口だったと思う。保育園のときはみんなと一緒になって遊んでいたっけ。なにかにつけていろいろとやってた記憶はある。遊びに巻き込んでみたり、だれも使ってない自転車にまたがってたら乗れるようになってたり、まあ、そんなのが幼少のあたいだったわけで。とにかく奔放な環境だったと思う。木製のすべり台の手すりをあごで滑って血まみれになったのはよく覚えている。

 奔放な環境にいたから、なんでもかんでも口にしてしまう癖が幼少にはついていたのだと思う。だからこそ、小学校のときはつらかった。
 あたいのいた小学校では、低学年では同じ方面で帰る児童たちをグループにして一緒に帰る決まりだったのだけれども、そのグループでいつもちょっかいの標的がいた。相手は嫌がっていたし、どうも度に過ぎるように感じて、間に入ってその人たちを注意した。
 それから、標的はあたいになった。悪口はいわれるし、仲間はずれにはされるし、とにかくずっと嫌なことがあったと思う。1年のときはずっとその調子で、2年のときもそうだった。
ある日、授業の折でルーペをもらったときがあった。その日の帰り、何かいわれて、あたいは(任さなきゃいいのに)任せてランドセルを開けて何かするのを放っておいた。その人は確か女の子で、部外者なんだろうと思っていたからかもしれない。でも、家に帰って中を見れば石やら木の枝が入っていて、一方であのルーペがなくなっていた。ただし、その時点では気づいていなくて、翌日、その女の子に渡されて初めて気づいたのだった。やらないといじめるって言われたから、たしかそのようなことを口にしていたと思う。

 1、2年の先生のおかげで辛い仕打ちはなくなって、別のルートで帰ることとなったのだけれども、すでに心は荒んでいたと思う。そのルートでも一緒に帰る児童がいて、鬼ごっことかをして帰るわけだけれども、鬼ごっこ自体が恐怖だった。とにかく、狙われる、追いかけられる、追いかけても相手も逃げて追いつけない、これがあたいには戦慄にも近い恐怖心だった。今でも鬼ごっことかけいどろの類は大っ嫌いである。
 とにかく、低学年の時の経験が、あたいにネガティブ思考と対人恐怖を埋め込んだわけである。同級生の誰もがあたいに仕打ちをした人たちのように感じて、つきあうのはすごく嫌だった。誰かと一緒になってやる必要のない授業だけが楽しかった。でも、授業の中でも同級生と一緒に何かやらなきゃいけないやつは嫌だった。
 昼休みは嫌だった。みんなと一緒になって遊ばなきゃいけないというルールがいやだった。時にはそのルールを破って一人どこかに行ったりすることだってあった。何回か呼び戻す人もいたと思うけれども、それでもあたいはかたくなに拒んだ。同級生イコールあたいにひどいことをする人たちという認識がより強固になっていて、あたいは完全にあきらめていた。
 同級生とやらが嫌いというありさまでも、最高学年のころは否応なしに交じらわされた。別に特定のの意図があったわけではないだろうけれども、やたらディベートなり難題なりが授業に織り込まれるようになった。あたいが唯一の楽しみにしている授業であったから、あんがいすんなりと受け入れてディベートなりなんなりをしていたと思う。また、挙手による発表を要求した点も、案外素直に受け入れていた。幸か不幸か、これがあたいにスピーキングのスキルを与えた初めての機会だったのである。

 小学校はあたいにとってはまさに苦痛の塊だった。想い出に残したいことよりも、思い出したくもない事柄の方が圧倒的に多かった。あたいにとっては黒歴史にほかならず、また、あたいの基礎を作り上げて『しまった』時代でもある。人を信頼したりだとか、友情をはぐくむといった根源的なものを享受できなくなったというこの点は、あとあとまであたいの思考や行動に大きく影響を与えているのである。

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衣谷 創
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とりあえず、メンタルの波が激しい今日この頃。
小説を書いてます。素人ながら。
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