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にゅん。のにゅん。によるなにか。→衣谷の衣谷による何か。 小説の事とか、いつものこととか、コーヒーの事とか、うつ展開なこととか。
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というわけで見通し通り、数時間前に

脱稿ーーーーー



数時間動画を見まくって気分をリセットして、明日からは校正推敲作業。
今回の作品は、

総文字数129,958文字。
原稿用紙357枚。

コンクールの応募規定の範囲内にちゃんと入ってるから、校正云々で±10枚を考えても、十分に収まる範囲。これなら十分に規定を満たした作品を応募できるね。


……
はてさて、本当にそうなのか。
コンクールの最終選考委員である椎名誠氏が、前回の選考結果について、「どれもファンタジーではない」というコメント。荒又宏氏も「どれも同じ」という酷評ぶり。萩尾望都氏のコメントには選考会場の呆れ具合がにじんでいる。たぶん今年の選考は前回よりも難易度は上がると予測できるけれども、それはどうでもいい。

荒又氏:『昨今の「逃避」は苦難の旅というよりはリゾートへの閉じ籠りに近い』
※「逃避」はTolkienがファンタジーを論じるのに用いた言葉。ファンタジーは逃避の文学だと論じている。
小谷真理氏:(総評にあたる記述無)
椎名氏:『
今回ははっきり言ってそれら(=「なんでこのような作品を読まなければならないのだ」という不安まじりの疑問)が全作品揃って幼児化し、団体でやってきたような気分だった。』
鈴木光司氏:『ファンタジー小説を書こうとして、安易に「ドラえもん」を持ち込めば、表現でもっとも大切な独自性が失われると、示唆している。』
萩尾氏:『
もっと奇想天外な世界が欲しい。楽しんで書くのはいいが自己満足では困る。大手術をする外科医がいない。』

選考委員のコメントは今回の作品のレベルの低さを嘆いて、それでいてファンタジーとしての力を期待しているようだった。ただ、ここ数年については好感の講評が続いていることから、今回は特に質の悪い作品が集まったようで。しかも大賞受賞者はプロ。

コンクールの低レベル化はある意味では狙いどころではあるけれども、ある意味では危険性も高くなる。一緒くたになって落とされる可能性である。1次選考はおおむね90%を落とすのが通常であるし、例一次選考数が一定であれば、90%以上となる。母体となる応募総数が多くなれば、そのぶん落とされる作品も多くなるし(多いからと言って通過作品数が増えるとは考えづらい)、となればただでさえ高い落選率が余計に高くなってしまうわけ。なにより、日本におけるファンタジー文学の最高峰に位置する日本ファンタジーノベル大賞が芥川賞のように低レベル化してゆくのはファンタジー書きとしては許しがたい事態なわけである。

↑まあ、そんなこと言ったってあたいはあくまで挑戦者。そのなかで勝ち進める力のある作品を書かないといけないんだけれどもね。

でも、前回の講評はいろんな人に読んでもらいたいぐらいの示唆に富んでいる。ファンタジーとは何か、これをライトノベルの作家に投げつけてみたい。前回の大賞受賞者はどうやらラノベ出身らしいけれども、ああこう評されている以上、ファンタジーとは何なのかと問い詰めたい思いに駆られたのだと思う。

あたいもこの問題はずっと頭の中にあって、ずっと考えているわけなんだよね。高校のときは「非現実的現実」っていう解釈をしていたし、今は「攻める小説」という解釈でいる。難しいけれども、やっぱりファンタジーという枠組みが軽いものとみなされている気がするのはあたいも同じ。やっぱラノベが……ラノベとファンタジーは別物だけれども、どうもラノベに引っ張られてしまっている感があって、どうも日本のファンタジーの質が悪くなっているような気がしてならない。
「ライトノベルではないファンタジー」を出しているような出版社って、たいていが海外翻訳を主力にしているところで、新人に対する門戸が開かれてないから、どうしても門が空きっぱなしのライトノベルに流れてしまうんだろうな、なんて。だって、ファンタジーを専門にする賞って、ここしかないもの。

とにかく、ちゃんと修正して、選考委員たちが胸をなでおろしてくれるような作品になっていればいいな、という密かな願望なのさ。

―――――
さてさて、次は何を書こうかな? アイディアはいくつかあるけれども、どれを書こうかは悩ましいところ。うーん……

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衣谷 創
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職業:
プログラマー見習い
自己紹介:
とりあえず、メンタルの波が激しい今日この頃。
小説を書いてます。素人ながら。
コーヒーを飲んでいます。素人ながら。
サークル「にの、にの?」の人だす。

ソフトウェア開発企業に就職しました。

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